エコハンター第141回「無りんって一体、なんじゃらほい」

 
エコハンター第141回「無りんって一体、なんじゃらほい」
 
洗剤のパッケージに「無りん」って書いてあるのが不思議だなあと思ったことはありませんか?
無りんって一体、なんじゃらほい。
これは、洗剤にりんが入っていませんので、海を汚染しませんよという意味なのです。
「窒素・リン酸・カリウム」は、植物の肥料として欠かせないものですが、それが川から海に流れ込むと植物プランクトンの異常発生を促し、赤潮という被害を及ぼします。
 
青森県ではあまり聞かない被害ですが、瀬戸内海での赤潮の被害件数は、私の生まれた昭和51年に299件の発生回数を記録し、徐々に減っては来たものの、平成20年にも116件の赤潮の発生が確認されています。
赤潮が発生すると、海の中は酸素不足に陥り、魚が呼吸困難になります。
魚がプランクトンをエラに詰まらせて窒息したり、プランクトンが発する腐敗物質によって中毒を起こし、死滅してしまうのです。
 
赤潮が発生すると養殖の魚は数十万から数百万の単位でへい死してしまいます。
そうならないために、海には栄養たっぷりのリン酸塩が含まれる洗剤を流してはいけないということから、リン酸塩が規制され、「無りん」という表示が生まれたんですね。
海の汚染原因は様々です。
水産加工場から垂れ流される汚水や、一般家庭からの雑排水、農業現場で使用されている農薬など様々です。
 
ここで私たちがなんとかできそうなのは、生活排水の富栄養化を防ぐことです。
米のとぎ汁を出さないように、いっそ無洗米や玄米ご飯にしてしまうとか。
米のとぎ汁が出たら、堆肥と藁を混ぜてバクテリアに分解してもらうとか。
(米のとぎ汁を植木鉢にそのままかけると、栄養が多すぎる上に土が詰まって良くないそうです)
環境に優しい洗剤を取り入れたり、減農薬に務めるなどの工夫をし、自分の家や田んぼの下水道はやがて海に繋がるものだと考えると、排水について真面目に考えられるようになると思うのです。
 
参考
「赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気」堀内勲(ダイヤモンド社)
赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気―あなたの周りの微生物がわかる本
 
「日本のリアル 農業、漁業、林業、そして食卓を語り合う」養老孟司(PHP新書)
日本のリアル 農業・漁業・林業 そして食卓を語り合う (PHP新書)
 
 
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