エコハンター第150回「微生物が活躍する時代」

エコハンター第150回「微生物が活躍する時代
 
先週に引き続き、目には見えない微生物の不思議についてですが。
ヨーグルトの乳酸菌って、冷凍しても死なないんですよ。
なので、先週ご紹介したヨーグルトの種菌をすぐ使わないようでしたら、冷凍して保存しておくといいですよ。
それどころか、納豆を作る際に必要な納豆菌は、煮沸しても死なないんですって! バクテリアの世界は不思議でいっぱいなのです。
 
微生物は世界中のあちこちにいて、アフリカの奥地や乾燥したエジプトの大地、北極の海など、過酷な条件下でも活動する微生物を探しに行く人のことを、バクテリアハンターといいます。
例えば、石油を食べる微生物がいてくれたら、輸送タンカーの事故が起こった時に漏れだした石油を食べてもらって、環境を浄化することができますよね。
 
そんな都合のいい微生物がいるわけがない…と思っていたら、実際にいたんです!
一番最初に発見されたのは1895年、パラフィン(ロウソクやクレヨンの原料)を食べるカビが発見されたのがきっかけです。
その後、1960年頃から本格的な探索と研究が行われ、微生物の機能を利用して汚染物質を浄化する研究や開発が進められてきたんですね。
 
生ゴミや家畜の糞尿、下水汚泥などの廃棄物も、微生物の力によって分解することができ、実際に日本の下水道処理には微生物が使われています。
有機物を分解する際に、メタン発酵をする微生物は、酸素を遮断するなどの条件を整えてあげると、メタンガスを発生させます。
ようは、微生物のオナラなんです。
 
メタンガスはそのままですと有害な硫化水素を含んでいるのですが、「脱硫塔」というところで硫化水素を除去し、バイオガスに変換させると無害になります。バイオガスは、ボイラーやガスエンジンによって蒸気や電気に変えられます。
そうすると、生ゴミなどからなんと、電気ができるんです。
不思議ですよね。
21世紀は今まで以上に、微生物が活躍する時代が来るとエコハンターは期待しているのです。
 
参考 日本生物工学会編『ひらくひらく「バイオの世界」14歳からの生物工学入門』発行 ㈱ 化学同人

ひらく、ひらく「バイオの世界」: 14歳からの生物工学入門