2015年のマンガベスト5山田スイッチ版は、
1位は断然『インベスターZ』です。
中学生が何十億という株を売買する部活の話。
「投資の勉強とは……正解を知ることではない。問題を作ること その問題を誰よりも先に解くこと
(中略)投資に一番大切なことは 未来を予測する力」
「人は話し合っていくうちに持論を展開したくなる
この場合なら売るタイミングはこうだとか株価の変動はこうとか
自分の主張をまわりに押し付けようとする
そこで自分の拘りを作ってしまう(略)
しかしその拘りが致命傷となる
拘りを持てば 投資は必ず失敗する」
という風に、『インベスターZ』がマジ格好いいんですけど!
モーニングってやっぱり侮れないYONE……!
2位 東村アキコさんの『かくかくしかじか』が完結しましたね!
山田玲司先生のニコ生に出演した東村さんも強烈でしたが、
本当に物語の根底に悲しみを流しながら、(おっくん談)
強烈な面白さで引っ張っていく。
東村さん曰く、塩キャラメルみたいな甘じょっぱい話です。
とにかく、読ませるね。
5巻完結で、素晴らしいストーリーです。
3位 『ぼのぼの』の作者・いがらしみきおさんの
『かむろば村へ』は、映画『ジヌよさらば~かむろば村へ~』の原作に
なっています。
「自分なんか捨てちまえ」
「神様は何もしねえから神さまなぬさ」
など、ぼのぼのの時から感じさせていた、いがらしみきおさんの
哲学がもっとハードボイルドなマンガになって蘇りました。
表紙の絵は、かむろば村にザリガニが降ってきている絵です。
何故、ザリガニが降るのかは
マンガを読んでからのお楽しみ。
4位 里中満智子さんのマンガ・旧約聖書は
一回読んだほうがいいです、絶対おすすめ!
こんなに旧約聖書の世界が、すぐに怒りやすい神やキレやすく
愚かな人たちのどうにもならない物語だったなんて……!
なんか、旧約聖書っていうから無駄に敬ったりして損をしていませんか?
解説の西原理恵子さん曰く、
「神さまと世間話が一緒に……」
「里中姉さんはおしゃべり上手。どんなめんどくさい話もさっと済ます。
でも、えげつない話はどんどんサービスで盛ってくれるの。」
「姉さんの聖書、『渡る世間は鬼ばかり』になってるし。」
とにかく旧約聖書に対する日本人のコンプレックスを
里中作品は見事に取り除いてくれるはず!
5位 『サザエさんうちあけ話 似たもの一家』長谷川町子
サザエさんの作者・長谷川町子氏による
イラスト・エッセイマンガです。
『サザエさん』を描いていた当時の長谷川さんのリアルは
サザエさん以上に面白い。
戦争で疎開したり、妹が病気をして心配したり、上空をB29が飛んでくる中
生き抜いて、しかも農業やってて楽しいとか、
今日は他人よりも馬のフンを拾えてラッキーとか。
生きる力にみなぎっています。
ストレスが溜まって漫画家をやめた時期もあったりして
驚かされますが、その時の家族の反応がまたいいんですよね。
ぜひ、ご一読を!