育児日記

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第34回 因果応報

嫌な事件が起こると我が家では。
必ず、テレビを見ながらバッチャと会話を交わします。
「わい!」
「わいはー!」
「なんぼな!」
(なんて非道い事件でしょう)
「なんぼ、よ~。なんぼマネやつだいば!」
(なんて……なんて悪い人なのかしら!)
「親よぉ、一体どうしてるんずよ?」
(親は一体どういう教育をしてるんでしょうね)
「これだば、マネな!」
(このままでは良くないですよ!)

…まあ、これが我が家での、
女の子が殺されて段ボールに詰められた事件に関するコメントだったのですが。
「うだで!」(気味悪い!)
「本当、うだで~ですね!」
(本当……気持ちの悪い事件ですね。)
「親よぉ……」
しかしここで問われるのはやはり、親の教育のことなのです。
何気なく発せられる「親よ、」のセリフ。
これは、犯人一人に責任があるのではなく、
親の教育にも責任があったことを示しています。
犯人の親にとってはそこまで言われても、
「何でこうなったかなんてわからないし、泣きたいのはこっちの方なんですよ!」
と。泣き叫びたいであろうことはよくわかるんです。
わかってるんです。だけども!
「親よ!」
そう言われても仕方ないくらい、親の教育というものは問われるものなのです。
「自分のしたことは、必ず自分に還ってくる」。
だから人にやられて嫌なことは、自分でもしてはいけないと。
口酸っぱく言われて育ちましたが、小さい頃はこの言葉の意味が、
よくわからなかったです。

多分わかり始めたのは中学を過ぎ、高校を過ぎ、二十歳になった頃でした。
わからないのに私の親は、この言葉をまるで念仏のように唱えていた。
嘘をつけば嘘をつかれる。人に冷たくすれば、いつかは冷たく扱われる。
今考えてみると私の親は、「因果応報」について語っていたのだと思います。

自分のしたことは、必ず自分に還ってくる。
それさえ知っていれば、むやみに人を傷つけたり、殺したりはできないはず。
生まれ立ての赤ちゃんは本当にみんな真っ白で。
どんな色にも染まっていけるから、育て方が問われてしまう。
できることならみんな、人の痛みのわかる子に。育って欲しいと願っているのです。

この世はくるくると回っていて、良い事をすれば良い事が還るし、
悪い事をすればそのうち悪い事が還ってくる。
早いうちから教えてやるのだ。それさえ教えれば大丈夫だ。
親よ、親代わりよ、ガンバレ。

お世話になっていた陸奥新報文化部長さんが急逝され、
未だに信じられずにいるのですが。
彼は小生意気で鼻息の荒かった私にも、いつも笑顔で接してくれてました。
だから私の胸の中には、笑顔の文化部長さんしかおらず、
いつかあの笑顔の恩返しができればと、思っているのです。

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