育児日記

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第31回 アリガトウ。

先日赤ん坊のうんこの中から「バッカスの箱」が出てきました。
バッカスの…あの、チョコレートの緑の箱が、紙片となって出てきちゃいました…。
「何でだ!?」
何で赤ちゃんってのは、紙とかビニールとか食べるの好きなんでしょうね…。
食べられないのにね。『食べられるティッシュ』とかあったら、絶対買いますよ!
一箱五百円でも買いますよ。
思う存分、シュッとやって食べてを繰り返すと思いますよ。

うんこからはさまざまな出土品が出ています。主に紙。
毎週かかさず買ってたTVブロス(情報誌)も、かじられてこんな有様に。
「お母さんのTVブロスを食べたの、誰!?」

ここで犯人がおじいちゃんだったりすると、より一層ホラーな感じになるんですが。
やっぱり犯人は息子でした。あああああ…。
うんこからブロスが…今度は、うんこから松尾スズキさんのコラムが…!

たまらず表に飛び出て息子をコンテンポラリーダンスの公演に連れて行けば、
やっぱり途中で泣き出しちゃうし!
こんな毎日に育児で疲れて殺(あや)めちゃう人の気持ちもわかるんですが、
うちの師匠(子)はたまに、お礼を言ってくれるんですよ。
「いつもオッパイくれてアリガトウ。」
「ええっっ!?」
「オッパイくれてアリガトウ。オムツ替えてくれてアリガトウ」
「師匠(子どもの名前)!??」
お礼の言葉に母の疲れなんて、ぶっ飛んじゃいますね。
お礼を言われるって、嬉しいですね。
たとえ今打ってるパソコンのキーボードの「F」と「D」を壊されたばかりでも、
(現在も故障中。キーがないよ…。)許せちゃいますね?? 
「いいんだよー、師匠。こっちこそ、ありがとね…」

涙で朦朧(もうろう)としてきましたが、この間、気付いてしまいました…。
このお礼を言ってくれる師匠の正体は…、「ケンさんの腹話術」だったのです。
何ーーー!?
「オッパイくれてアリガトウ」
「ケンさん!? 私、今まで師匠にお礼言われていると思ってたけど、
本当はケンさんなんでしょ!?」
 するとケンさん。
「わ(俺)でねえ!わと師匠は、心が通じあっちゅんだいな!
だから代りに言っちゅんだいな。……オカアサンいつもアリガトウ」
「し、師匠…♥ぐすん。師匠はお母さんのこと、好き…?」
するとケンさん。
「キライ」
 ……エエーーーーッッ!???
「キライ」
その、流れで行ったら普通、「好き」が来るんじゃないのお? 
その辺、どうなのお!?
「キライ。でもオッパイアリガトウ」
まあ、そんな毎日です。

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