実をいうと、映画『降りてゆく生き方』をまだ観ていない。
子育て中の主婦というものは、何故か映画だけは観ることができない。
もしも観れるとしたらアニメ『クレヨンしんちゃん』ぐらい。そうそう、
最近4歳の師匠はクレヨンしんちゃんに夢中であり、一緒に映画を観ていると驚くくらいに、身につまされる……。クレヨンしんちゃんの映画
『ブリブリ3分ポッキリ』は深いよ。深すぎるよ……。
さてさて。
そんなスイッチかあさんがなんで映画『降りてゆく生き方』を宣伝するのかというと、この映画を作った人達が、なーんか、いい人すぎるせいだ。
なんか、生き方なんて真面目に考えている人って、きっといい人なのだ。
映画『降りてゆく生き方』には、新潟の、棚田の風景が現れる。
映画の内容をよく知らない私でも、
この映画を作った人達が、本当に守りたかったのは
棚田の景色なんだなあ……ということはよく、伝わってくる。映画を作った森田貴英さんが、映画の方向を模索していた時、転換点で出会ったのが、奇跡のりんごの木村秋則さんだという。
木村秋則さんの奇跡のりんごは、もはや全国規模で有名になったが。木村さんのりんごのことは、地元では大変に扱いが難しい話題だと思う。
何故かというと、木村さんのりんごが農薬を止めて、7年とか8年の間1個も収穫できなかったという時期に、木村さんの農園の隣にリンゴ畑を開いていた全然関係ない人の農園でも全然リンゴがとれなくなったという
事件があり……、
また、りんご栽培は初期の農法に比べてかなりの低農薬(りんごの幹にかけるだけ)になっているんだけど、木村さんの書籍の表現だと、りんごの実そのものに農薬をたっぷりかけているイメージが、
青森の、木村さん以外のりんご農家のイメージになってしまった…ということもあり、木村さんの話題というのは、地元では非常に扱いが難しいのだ。
森田さんにこのお話をしたところ、こんなお返事が返ってきた。
森田さん:そうなのでしょうね。
無農薬リンゴは、他の地域では裁判になったこともありました。
さささ、裁判!?
私:
農園が、もっとよそのリンゴ畑に被害を出さない
山の奥にあれば良かったのですが。ですが、やっぱり今の時代は何事につけても、過渡期なのだろうなと思ってます。あちこちで、時代の引き渡しが起こっているのだから新しい時代になるための靴擦れみたいなことが、
今この時代に起こっているのだろうと思います。
と。すると森田さんから、意外なお返事が返ってきた。
日本の農業は過渡期にあります。
今、私は、温暖化よりも、硝酸化窒素の問題のほうが環境にとって
大きいのではないかと思っています。
硝酸化窒素過多の原因になっているのが、肥料なのです。
農薬以前に、肥料の問題を議論することがこれからは重要なのではないかと思っています。
有機を経験して無肥料自然栽培に移行した方々は、
「有機だと必ず行き詰る」といいます。
それは、有機肥料で土がダメになってしまって、病気や虫がでるのですね。
そうならないには、有機であっても、肥料を止めるしかないのです。
後編に続く!
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