[うちのバッチャ] 35. バッチャと水族館

35. バッチャと水族館
 
 バッチャと息子2人を連れて、平内町の夜越山森林公園にサボテンと洋ランを観に行きました!
 今回は運転が得意な62歳の私の父が連れて行ってくれたおかげで、まるで空を飛ぶような速さで平内町に着くことができました。お父さん……平川市から平内町まで車で1時間って……、一体どんな技を使ったの? バッチャが言います。
「お父さんの運転だば、まるで飛行機だけんた(みたいな)もんだな!」
 私なら3時間かかって運転する道のりを、約1時間で到達してしまう父。たまにワープでもしてるんじゃないか? と本気であやしんでしまいます。
 そして、たどり着いた夜越山森林公園はサボテンの楽園でした。素晴らしいサボテンの数々に驚嘆し、バッチャが言いました。
「おんろ~、たいしたもんだなあ!」
 普段見ているサボテンの、10倍から20倍も大きいサボテンの姿は圧巻です。その造形の神々しいことといったら「なんでこれほどすごいサボテンが、こんなところにあるのだろう……」と、不思議に思えるぐらいです。
 だけどもシャガールの舞台背景画とか、棟方志功のネプタ絵、5000年前の装飾が施された縄文土器や4000年前のストーンサークルなんていうものは、青森県に平然とあるものなのです。
 夜越山森林公園はホタテで有名な平内町にあるので、とにかく町の人はホタテで攻めてきます。森林公園の前には炭火の上にホタテ、ラーメンの中にホタテ、果てはドーナツの中にまでホタテが入って販売されている始末。ホタテドーナツって……しかし、ホタテ入りのドーナツは妙~に、美味しかったです。
 
 サボテンを見た後はイルカショーを観に、浅虫水族館に向かいました。
「おばあちゃん! イルカショーの真ん前の席が空いてますよ! なんでこんなにいい場所が空いてるんでしょうね?」
 その答えは、イルカショーが始まってほどなくわかることになりました。サブーン、バシャーン! と、イルカが跳ねる度に水がかかってくるのですね。連れて行った1歳児は水がかかっても、初めて見るイルカにものすごい笑顔です。ビニールで水がかかるのを防ぎつつ。すっかりイルカの跳ねる姿に魅了されてしまいました。
 水族館でバッチャが言います。
「これだけの魚さマンマかへる(食べさせる)に、大変だべなあ……」
 と……、何故かバッチャは水族館の魚が食べるエサ代の心配をしているのでした。
 帰りに平内でホタテを買って帰りました。家で刺身にしようとしていると、殻を剥いてる最中にホタテが生きて動いており、掴むとビクッと動くので、怖くてヒーヒー言っていると、今日一日を留守番で過ごしたダンナが来て言いました。
「何するんずよ! わ(俺)の殻、返せ!」
 と。何故かホタテの気持ちを代弁していたのでした。
 
 

青森県の最強バッチャが繰り広げる、愉快で楽しい村のお年寄り情報満載エッセイ集!   

これを読んだら即・元気!!

『うちのバッチャ』
 
山田スイッチ 著
山田スイッチ社 刊
¥1,000
 
お買い求めはこちらから!