たまごサンドさえあれば権力はいらない。
そう言い切った私にケンさんは言った。
「よく考えてみろ? AがあればBはいらないって発想はな、
AがなかったらBは必要だってことなんずよ。」
「A、がなければBが必要……?」
「ようするにお前は、たまごサンドがなければ、権力が必要なんだ?
ようするに、お前が欲しいものは権力だ!」
(……私の欲しい物は権力!?)
って、たまごサンドがなければ権力って、
たまごサンド or 権力って!? アタシは、独裁者か!?
多少なりとも「自分の求めるもの=権力」にへこんだのですが、
それでもたまごサンドのもたらす幸せは絶頂のものであり、
こんな「最高の時」、常に私は「真逆の事態」を想像してしまいます。
「わーい、事故で半身不随とか、なりたくないなー!」
……!!
するとケンさん、
「何で半分で済む気でいるんずよ?」
「えっ?」
「半分で済むと思うな?」
「ってことは、全部?」
「当たりめだ。死だ。」
わー、死にたくなーい
(そんな一日。)