毎年、八甲田ホテルで開催される
ゆきのまち幻想文学賞の受賞式は、
本の中にある雪の世界に旅立つような
幻想旅行だった。
花の香りいっぱいの会場。受賞者の胸元に飾られたコサージュは、
生のりんごの花。
この日のために開花させて、コサージュにされたもの。
りんごの花のいい匂いがあちこちにただよい、
ふわふわとした気持ちにさせられた。
八甲田ホテルは、入ってすぐフロントのところに
棟方志功の書や絵が無数に掛けられている。
かつて、八甲田ホテルと同じ経営の酸ヶ湯温泉に逗留した棟方志功が描いたもので、
「こんな大胆な書を書く人は一体、誰なんだ?」と
近づいて見ると、志功だった。
棟方志功の描く絵や、書の前に立つと
本当ににんまりと顔をくしゃくしゃにして、
ただ描きたいから描いてる、描いているだけで気持ちがいい、
もっともっと描きたい!もっと思いっきり描きたい!
という、志功のパワーがぐんぐん伝わってくる。
ひょっとしたら、県立美術館にあるものよりもパワフルなものであるかもしれない。
ガラスケースに入っていないところがまたいい。
生き生きとした、何者にも捕らわれず、大海原で泳ぐように
描かれた魚の絵 鷹の絵
そんな書や、絵があちこちに飾られていた。
萩尾望都先生は、とても美しい方だった。
あんな優しさは、普通持てないというほど、身のこなしや
雰囲気が優しい。
桃源郷にいる人のようだった。
高田宏先生にストーンサークルを造った時の話をすると、
「君に本気で関わったら、大変なことになるのはよくわかる」
と、真顔で言われ、ねぶた囃子が流れて私が跳ね出すと、
「よく跳んだ!」と拍手して褒めてくれた。
乳井先生はすっごい頭のいい人。
いろんなことを知っていて、おしみなく教えてくれる。
若山牧水が旅と酒に明け暮れていたなんて
全然知らなかった。そんなことを、
八甲田の雪の回廊をバスで通りながらみんなに語ってくれて
幻想の中に酒を飲んだ若山牧水が現れて、
酔いすぎて温泉に浸かり、疲れを癒しているのだった。
受賞者の方ともお話させていただき、
山形の中衛門さんのしゃべる山形弁が、本当に土地と繋がった言葉、
土地と繋がった体を物語っているようで
その物語を朗読した奥村潮さんの声を聞いているうちに、
その土地の持つすばらしい力を体感することができた。
これ以上ない晴天の会だったけど、
朗読の時にだけ、中衛門さんの牛乳吹雪が目の前に顕れて
とても素敵だった。
すばらしい受賞式。
この会が、ずっと続いていきますように。
授賞式で、はじめてスイッチさんを知り、早速ネット検索してみました。ツアーはものすごく参加したかったのですが、時間がゆるさず残念でした。
娘(因幡 縁)もスイッチさんのテンションに感動?しており、本探さないと!!!といってました。
このパーティーへの参加で。出会えた人へ感謝いたします
因幡の白うさぎの母 さんへ
コメントありがとうございます!
前世がちんちんの山田スイッチです。
どうしてもひな壇に上がっちゃうと、
お笑いをやっていた頃のテンションに戻ってしまうんです。
テヘ。
娘さん(因幡 緑さん)にも
よろしくお伝えください。
私の本はamazonマーケットプレイスで買うと
お安いですよ-!
スイッチさんへ 先日はお世話様だったっしぃ。マロンとした空気のスイッチさんに握手してもらって、いやぁ、気張りがスーッと抜けてったっけぇ。いろいろとお話していただいて有難う様。それにしても佳い会だったなっし。オレ、受賞の知らせ聞いたとき、準大賞だったもんで「雨雪みたいだ」なんて悪態ついたのよ。不心得が恥ずかしい。ブログ読ませていただいて、素晴らしいこと、東北の底力を感じたけっしぃ。一切意味を求めない、ええなぁ。新潟、糸魚川で縄文人(見習い)やってる友人も山田(偶然)っていう名前なんだけんど。彼は孤軍奮闘して新潟-青森間、縄文カヌープロジェクトを立ち上げて、今は後援会ができたり糸西タイムスにエッセイを書いたりしてる。スイッチさんのこと教えたもんで、このブログにもお邪魔するかもしんね。そんときは宜しくお願い致します。紅梅蕾む白鷹町より 仲右エ門
仲右エ門 さま
すみません、わたし、ばっちり名前間違えて書いていましたね!
仲右エ門さん! お会いできていがった~!
私は秋田の生まれだもんで、山形弁もちょっとちけく感じてまうなあ。
縄文人の山田さん、具体的に話コ進んだら、青森さ来たとき
縄文式の歓迎ひらくはんで、
教えてけれ!
ここさ来てけて、ほんとうに、ありがとうございます!
津軽弁で言ったら、まんず、めわぐした!