- わたしの3・11 あの日から始まる今日/茂木 健一郎
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茂木健一郎さんが編者を務める
「わたしの3・11 あの日から始まる今日」
にコラムニストとして参加させていただきました。
本が果たす役割というものを、この本にみる思いです。
東日本大震災に際して、本という媒体でしか表現できなかったものが
ここにあります。
地震が起こって私たちは、「本当のこと」を突きつけられました。
しかし、テレビや新聞が伝える情報は、本当のことなんかより、
人々がほしいと思われるニュース、苦情がこないであろうニュース
差し障りがないであろうニュースの方が多いのだということを
この本を通して、知りました。
本当のことを考えるよりもにぎやかしの情報で気分をごまかしていたい…と、
勝手に各媒体は情報の提供の幅を限ってしまっているのでしょう。
本当に思っていることを書いたら苦情が来る、と。
だけど本当は、本当のことの方がずっと魅力的なのです。
ごまかさないで本当に思っていることを、あの日に何が起こり、今日。一体何を考えているのか。
ここにいる著者の方誰もが、本当のことを書いたと思います。
私も書きました。
やはり、インターネットには書けなかったけどこの場所をいただけたから書けた…としか
言いようのない文章です。ぜひ、本やさんで見かけたら手にとって、少し読んでみてください。
読み始めると、止まらなくなります。
実際に気仙沼で津波を目撃した、お笑いコンビ「サンドイッチマン」の伊達ちゃんの
文章が、本当に染みいります。
彼も、テレビでは表現しきれなかったのか、それとも
書くということがここまでに、人の感性に訴えるものだったのか。
とにかく、一読いただければと思います。
「わたしの3・11」公式HP http://mainichi.jp/enta/book/my311/