エコハンター第137回「白神の魚」

エコハンター第137回「白神の魚」
 
最近、弘前市内で「白神の魚」という言葉を聞く機会が多くなりましたね!
レストランやバー、鮮魚店で取り扱うお店も増え、「白神の魚」と聞くと
「どんな魚なんだろう? どんな風に料理するんだろう?」
と、ワクワクしてしまうのです。
 
「白神の魚」は、津軽西北海岸で捕れる魚介藻類のことを指すそうです。
何故、海で捕れる魚に、白神山地の名前がついているのでしょうか?
その秘密は「森は海の恋人」という言葉にありそうです。
 
「森は海の恋人」という言葉を生み出したのは、気仙沼市の歌人、熊谷龍子さんです。
気仙沼市の牡蠣養殖業を営む畠山重篤さんは、牡蠣の育ちが悪いのは、森林開発によって山から海に流れる栄養が少なくなったせいだと気付き、熊谷さんの「森は海の恋人」を合言葉に、1989年より、漁師による植林活動を続けてきました。
 
ブナの森が育む栄養が雨によって、川を流れて海へと辿り着くと、海に豊穣な恵みをもたらします。
そうすると、美味しい牡蠣が穫れるのです。
畠山さんの活動をきっかけに、多くの人が「山と海、森と海は繋がっている」ということを知ったのだと思います。
 
西海岸と呼ばれる深浦・鰺ヶ沢沿岸や、津軽半島の西沿岸は、世界自然遺産である白神山地のブナの森の栄養をたっぷり受け取っており、そこでプランクトンが発生し、豊かな生態系をつくっています。
しかし、西海岸で水揚げされた魚は北陸地方や関東や仙台などの大消費地に送られ、弘前市では、なかなか食べることができないでいたんですね。
「白神の魚プロジェクト」は、それら西海岸の魚介藻を弘前の飲食店で、様々な料理を提供し、消費を促進してゆこうという試みなのだそうです。
 
現在、白神の魚を提供するお店はなんと、20店舗以上! 
たまには「地産地消でエコだから」という理由をつけて、白神の魚で一杯飲みにいきませんか? 
弘前市内のたくさんのお店が参加していますので、弘前のタウン誌「TEKUTEKU10号」(テクテク編集部)をご参考下さい。
 
参考 「カキじいさんとしげぼう」畠山重篤著(講談社)