エコハンター第159回「引き継いでいくエコ」

エコハンター第159回「引き継いでいくエコ」
 
エコハンターの私に「無添加」という言葉を教えてくれた、弘前市土手町で「カリ・マハラジャ」を営んでいた海老名英一さんが今年の5月に永眠されました。
前日のカリーの仕込みを元気にこなした海老名さんは、翌日パタリと逝ってしまったそうです。
もう、研究に研究を重ねて洗練されたあのカリーの味を味わえないかと思うと、本当に切ないです。
 
海老名さんは、いつもご自身の病気をスパイスで治そうとして、闘っていました。
いつも元気で、ニコニコした笑顔で。
海老名さんのカリーを食べるとお腹がポカポカして指先まで血がよく通い、私の風邪は海老名さんのカリーがよく治してくれたものでした。
海老名さんはよく、「食品を買う時は表じゃなくて、裏を見なさい」とおっしゃっていました。
そして初めて私は食品表示というものに興味を持ったのです。
 
食品表示はその食品に含まれる物が多い順に書かれます。
これを見るとどれくらいの添加物がその食品に含まれているかがわかるのです。
カリ・マハラジャのカリーは無添加で、「食べる宝石」とまで称されたカリーでした。
材料から無農薬のものを選び、海老名さんが調合したスパイスで作られていました。
 
海老名さんはカリーを作る水作りにも真剣に取り組んでいて、アルカリイオン水を作った後に更に浄水器にかけ、麦飯石とたくさんの水晶の入ったポットに入れ、最後にマグネシウムと水を反応させて作る水素水をお客さんに供していました。
その味はまさに、極みとも言える水の味でした。 
 
海老名さんがあまりに突然に逝ってしまったので、ずっと実感が湧いてこなかったのですが。
ふと、私が息子の顔を見た時に、何故か自分が生きていながら新しい肉体を持ったこの子に生まれ変わっているような気がして。
自分の肉体はまだここにあるけど、私の遺伝子はもう、新しい肉体に生まれ変わっているんだと感じたのです。
そして、海老名さんも、誰かの一部になっているのです。
 
海老名さんは私にとって、知識の詰まった図書館のような人でした。彼の知を、引き継いでいけたらと、いつも思うのです。
 
 
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