エコハンター第83回「生ごみが消えてる!」
ツツジの花が咲き乱れ、暖かさとともに新 緑のエネルギーに大地が覆われる季節ですね。
この季節になると私は生ゴミ堆肥を作りたくて、うずうずしてくるのです。
私が生ゴミ堆肥に取り組んだのは、
菅野芳秀さんの著書「土はいのちのみなもと 生ゴミはよみがえる」(講談社)
という本に出 会ってからです。
菅野さんは「生ゴミを燃やすのではなく、 土に返してやりたい」という気持ちで
「レインボープラン」という究極の資源循環型社会 構想を発案されました。
プランの内容は山形県長井市の約5千世帯から出る生ゴミを回収。
工場で生ゴミにバクテリアがたっぷり入った土を混ぜて発酵させ、撹拌して生ゴミを完熟堆肥に変えます。
そして出来上がった堆肥を農村地帯の土作りに使うというものです。
このプランはゴミの減量が目的ではありま せんでしたが、
結果として生活系可燃ゴミが事業開始前後の96年度と97年度を比較すると、33%も減量したそうです。
その当時、「生ゴミが土に還る」と言われ ても、ピンとこなかった私は、
試しに畑に穴 を掘って、家の生ゴミを埋めてみました。
そして1週間後に掘り起こしてみると、な んと。生ゴミが跡形もなく消えていたのです …!
これは面白いと思い、台所から出る生 ゴミを次々と土に埋めていったところ、
生ゴミは消えるは、カボチャの種から発芽するはで、
すっかり生ゴミ堆肥のとりこになってし まいました。
その時に、生ゴミは土に埋めた らまた生まれ変わるということが、ありありと分かってきたのです。
土の中には、何億、何兆という顕微鏡でしか見ることのできない小さなバクテリアが棲んでいて、
生ゴミが土に埋められると、バク テリアたちが集まってきて、
それらを食べて、 土に還してくれるのです。
生ゴミを燃やさずに処理することは、二酸 化炭素の削減にもつながります。
レインボープランのように大がかりでなくても、自分の 家の生ゴミくらいなら、
自分で土に還すことができます。
私の趣味は、春になったら生ゴミを土に埋めて、土に還すことです。
お金のかからない良い趣味だと思います。
ぜひ皆さんもやってみて、畑を肥やしてくださいね。
<エコハンター第82回「スギナとヨモギで野草茶をつくろう」へ>
※※※この画像(記事)は、陸奥新報社提供です。無断転載はできません。※※※
土の力ってすごいんですね!!!目で確かめられるなんて素敵です。においとかはしないんでしょうか?
久作さん 畑に埋めたら匂いはしないです。(^-^)p 土で蓋をしてしまうから。段ボール堆肥からは、ぬか漬けの匂いがします。発酵させるということは、漬け物を作ることと同じようなものだからかな? けっこうこのぬか漬けの匂いが私は苦手で、冬は段ボール堆肥をやらなくなってしまいましたね。雪のない間の貴重な趣味です。(笑)