「おかあさんのこと、もう許してあげないから!」
……ということを、上の子の師匠(5才)が言うようになったのですよ。
私が保育園のお便り帳をかばんに入れ忘れたばっかりに。
他の子に影響されたのか、
許すとか許さないとか、そんな概念がすでに5才の息子にあるのかと、
感心するまでもなくスイッチかあさんは言うのでした。
「あのねえ、師匠が許そうと許すまいと
世の中は回っているのよ?
お母さんはね、許すの許さないのとそんなせせこましいことを気にするおとこは大きらい! もっと心の広い男になりなさいよ!」
と言った瞬間に夫のケンさんが言いました。
「わ(俺)っきゃ、お前のこと絶対許さねえや?」
と……。 えええええ~!?
「ななな、何? ケンさん、ケンさんもしかしてまだ新婚旅行でメキシコに連れて行ったこと
怒っているの? それとも……それともブラジルに連れて行って10日間サンマを売りに
付き添わせたことをまだ恨んでる???
そ、それとも、アレ? 勝手に庭に竪穴式住居を建てたことを怒っているの? そうなの?」
すると、ケンさん。
「なっひゃあ(何故)、そったにつぎつぎと心当たりが出てくるのよ? わ(俺)っきゃ、おめ(お前)のこと、一生許さねえや……!」
そんなこんなで、許されようと許されまいと。
そんなことはどうでもいいという性格のスイッチかあさんでした。