断乳に引き続き、夜泣き克服中の師匠なのですが。
親が寝たふりをすると寝るのは一体、何故なんだろうかと。
思ってふと寝顔を見てみたら、急にわかった気がしてきました。
この子は今、あきらめることを学んでいる最中なんだ!! って
あきらめることを学ぶってのが、自立のテーマなのかもしれません。
オッパイ飲むのをあきらめる、寝るときいつまでも甘えていたいのをあきらめる。
この先もどんどん、あきらめなきゃいけないことが続くのでしょうが、
思わず恋愛のこととか考えてしまいましたね。
あれはひょっとすると、あきらめるのを学ばされていたのだろうかと。
そもそも、三歳くらいまでオッパイを飲ませてみようかと考えていたスイッチ母さんが
断乳に踏み切れたのは、アシリ・レラさんに
「いつまでもオッパイを飲ませていると、自立の出来ない子になるよ!」
と言われたからで。
オッパイを飲ませ続けているのは、
母親である私が息子に依存してしまっているからだと、
見事に言い当てられてしまったからなんですね。
オッパイを卒業させると、子供は大きくなってから
六年くらい親から離れてしまうことがあるそうです。
だけど、オッパイを止める時に自立する力ももらっているから、
必ず親の元へ戻ってくると、
レラさんは言ってくれました。
憧れの土地だった湯河原で、
尊敬する作家の田口ランディさんの家で……
なんで自分はその日の晩に、断乳など始めてしまうのか……。
不思議に思ってしまいましたが、
オッパイのことはその頃の私の頭の中の、
90%を占める悩み事だったので
レラさんに聞いたところ、即答で「一歳過ぎたら止めるべき」という答えをもらい、
内心、ほっとしていたんでした。
ランディさん「立って歩くようになったら、やめる目安になるんじゃないかなあ。
立って歩けるってことは、 自分で捕食できるってことだから。」
スイッチ母さん「ほ、捕食ですか!?」
捕らえて……食う!!
おおお、確かに師匠はこの頃、自分でせんべいを捕らえて食うようになっていた…。
今が断乳のチャンス!と、突然旅先で断乳を決意すると、通常通りにオッパイが
爆弾のように腫れてきました。
いつもなら、この爆弾オッパイを抱えたまま、熱とか出しながら断乳に踏み切るのですが、
その日一緒にいたJさんという四人の子供を持つお母さんが、
「悪いものは溜めない方がいいよ。」と言ってくれて、
言われるがままにおっぱいを搾ってみたところ、
おっぱいも溜まらぬまま、熱も出ぬままに断乳に成功したのです!!
ランディさんちにいる間、ランディさんの家に集まる人は、
本当に自分の普段の、想像の「範囲外の」脳みそを持っているらしく、
面白すぎて、目が開きっぱなしになってしまっていました。
(スイッチ母さんは時々、瞬きを忘れて目が開きっぱなしになります。)
モモちゃんと一緒にねんどをこねて遊んでいたら、
サラダを作るのがとびっきりうまい、ハナさんという染色作家さんが
「ほら、ランディさんの好きなウミウシ。」
と、めっちゃカラフルなウミウシを作ってくれて。
負けじとランディさんがすごく細かい&カラフルなウミウシを作って、
ウミウシ作り大会が始まってしまいました……。
とどめはモモちゃんが作った、ウミウシのオマル(しかもウンコつき!)
ここは……。海が近くて、
宇宙に一番近い場所かもしれんなあ…と、自然に思ってしまいました。
ランディさんと話したことは、
私にとってあんまりに大切なので、もったいなくて書けないみたいです。
だから、ついつい私は、変な球を投げてしまう。
でも、湯河原にいたことは
本当にきれいな映像として。
月がきれいな晩として、私の中に残っています。