無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2007/04/30 カテゴリー: ブログ。 タグ: 友達大切 いちばん大切なことは、友達が教えてくれる はコメントを受け付けていません

カメラの前で、以前は素直に笑えなかった。

なんでかというと、
実は顔にすごいコンプレックスがあって、
カメラという私の頭では考えられない仕組みの機械が目の前にくると、
それだけで緊張して萎縮して、写真を見た後のショックを
写るときから考えてしまう私は、

少しでもマシな顔に写るように
細い眼をまるで、事件があったかのように見開いたり、
硬直して無表情になってしまったり。
そんなわけだから、
高校時代から大学時代の私の写真が、
一番ひどいものであった。

カメラの前の私はどうにも、不細工でかわいくない。
だけど、
本当は、どんな顔をしていいのかわからなかったのだ。

私がカメラの前でも笑えるようになったのは、
つい最近のことである。

お笑いコンビの相方が、何度も何度も念仏のように
「ハルチンは笑顔がいい」
と、言ってくれたからなのだ。

ハルチンっていうのは、うちの相方だけが呼んでいた
私のあだ名。
漫画「ハルチン」に出てくる、ハルチンに私がそっくりなんだそうだ。
「ハルちゃんは笑顔がいいよ!
うちのお母さんも言ってたよ!この子は笑顔がいいって!
ハルチンの笑顔は印象的なんだよ。
ハルチンはもっと笑うといいよ!」

ことあるごとに私は
相方にそう言われた。
なんでそんなことを言ってくれるのかわからなかったけど、
心の底から信用している相方から言われると、

「そうか、私は笑顔がいいのか……」

と、単純に思いこむようになっていったのだと思う。

カメラの前で笑えない私が、
笑えるようになったというのは、すごいことだと思う。
今はもう、わけがわからなくて。
ただ、カメラがくると「うれしい!」って
気持ちで笑う。

「ハルチンは笑顔がいいよ」

って、言ってくれた相方が目の前にいる気がして。
もう、むちゃくちゃに笑顔になってしまう。

今、私は相方の側にいない。
お嫁にいってしまったからだ。
だけど、カメラの前で笑うときはいつも、
彼女の存在を感じてしまう。

koyomiさんのライブが、
明後日弘前の百石町展示館で開かれる。
koyomiさんは、三人の娘を持つ、
普通のお母ちゃん。
上は二十歳で大学生と言っていた。

だけど、二十五年前、彼女はシンガーソングライターだった。
結婚して、子供を産んで、生活を続けることの困難は
つい最近とみに感じる。

彼女は、歌を歌いたいという思いが強すぎたから、
気づかずに二十年間封印していたみたいなのと、語った。
二十年。ちょうど、上の子が生まれてからの二十年。
だけど、ふいに歌った時の彼女の声を聴き、
「もう一度歌ってほしい」
と、koyomiさんの友達のcherryさんが、
切に願っていたのを
私は知っている。


「あなたの声はきれいなんだよ。
あの歌は本当にすばらしいよ、
もう一度歌ってほしい」

と、

cherryさんがそう言ってくれなかったら、
長かった封印は、解かれなかったと思うんだ。

koyomiさんが歌い出すと、
koyomiさんの周りの友達は、みんな彼女の声を聴いて
何かを感じてしまった。
ラジオ番組に出てもらったり、CDを作ろうという話になったり。
川村マーミンやジョニー・クールが彼女のために動いてしまうのは、
彼女に歌ってほしいからなんだ。

本当に、綺麗な声で歌うんだ。
JOYPOPSのFAREWELL PARTY で歌ったkoyomiさんを見て、
まだ、つたないところもあるけど、きれいな声で一生懸命に歌うkoyomiさんに
胸を打たれた。

koyomiさんの歌とギターは、
一人で空を見上げたときの気持ちと、同じ気がする。

私は空を見上げて、とても言葉にはできない
一生だって生きていけるような
そんなものを感じているのに、
それは、やっぱり
言葉には表わせないのだ。

そういうものを、
koyomiさんは 音にしていると思う。
ライブ会場で、koyomiさんの歌を聴き、
人知れず涙を流しているcherryさんを見た。

大切なものは、いつも友達が教えてくれる。
いつも、いつでも。

koyomiオリジナル1stライヴ
「空のものがたり」

公演日:2007/05/02(水)
会 場:弘前市立百石町展示館

     〒036-8035 弘前市百石町3-2 Tel 0172-31-7600
開 場:18:00
開 演:18:30
料 金:前売り¥500(1ドリンク付き)-当日券有り-
連絡先:080-6023-6853(koyomi)

ギターを手に取ると
歌うことが帰ってきた。
歌は時を越えて
なつかしい世界に繋がっていた。
二十五年ほど前の曲から新曲まで、
全曲koyomiオリジナル曲。
歌とギターの
弾き語りアコースティックライヴ。

【チケット取扱】弘前市立百石町展示館、NPOharappa事務局

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