無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2008/05/26 カテゴリー: アート。 タグ: アールブリュット アール・ブリュットを観に。 はコメントを受け付けていません

アール・ブリュット~交差する魂~ を観に、松下電工汐留ミュージアムへ。

どうにも、言語にしがたいのだけど、
見ているうちにおでこがじんじんと痺れるようになってきて
目は、開いたまんまになっちゃって。

作家さんの中には、3~4歳の頃から
電車にしか興味がなくて、
電車の正面の顔をひらすら細かくたくさんたくさん、描いてる方がいて。
それを見てたら、ここ数年。

師匠が生まれてからずっと、線路の前で電車がくるのを待っていて。
電車が来たら、全身で喜びを露わにして
「バイバーイ!バイバーイ!」
って、手を振っていた、あの歓喜が甦ってきて、
涙が出ました。

本当にこれは、生の芸術(アール・ブリュット)でした。

電車が走ってくることが、
どれほどの歓びを産み出すのか。

『ドン・キホーテ』が好きで取り憑かれたように
ドン・キホーテを絵で、文字で、表現し続ける作家の
喜びは、
全身を貫いている。

夢中になって作られたもの。
それが、アール・ブリュットなのだと思った。

青く美しい、坂上チユキさんの絵は、
前頭葉がボーッとしてきてしまう。
ただこの美しい点々と全体を見ているだけで
言葉にならない、変な状態に陥る。

一緒に行った手芸作家のやまもとゆみさんは、「指先がもう何かを作りたくてしょうがない」という
状態になっていた。

何もかもが吹き飛んだ。

アール・ブリュット~交差する魂~