無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2008/03/21 カテゴリー: ブログ。 タグ: ケンチベット問題 ケンさんの知ってるチベット問題 はコメントを受け付けていません

昨日、お彼岸なので墓参りに行って、
お昼に親戚のうちでみんなで焼きそばを食べているときに
チベットの報道が入った。

ここ数日間、テレビでの報道を見る限りは、
「中国で暴動が起きている。
袈裟を着た坊さんが暴れている。」
という風にしか目に映らなかった光景だ。
それをぼんやり見ているとケンさんが言った。

ケンさん「おめ(お前は)、チベット問題ってなんのことだか
     わからねんだべ?」
私「うん。なんで暴れているの?」

するとケンさんは親戚の家にあった地球儀を私に見せていった。

ケンさん「あのよ、ここ中国って書いてるばってよ、
     昔はチベットだったんず。」
私「エエッ!? ここがチベットだった…って、随分広いよ!?」
ケンさん「中国が毛沢東の時代によ、戦争でチベットば取ってまったんず。」
私「へえ……。」
ケンさん「そのせいでチベット人は男は去勢されたり、女はレイプされたり、
     坊さんは教典でケツ拭かされたりしてるんず。」
私「はあ!? なんで!?」
ケンさん「なんでって、戦争に負けるっていうのはそういうことだんず」

ケンさんはわかりやすく説明するために
極端なことを言ったのかもしれない…と思いきや、
調べてみるとチベット人は、ダライ・ラマを信じているだけで迫害されたり、
投獄されたりしているという。
投獄された先では拷問まで受けてる。
チベット人女性は不妊治療を受けさせられたり。何故そんなことをさせられるのか
わからない状況にある。

ケンさん「大概よ、非暴力を訴える人間なんてのは、そういう人間なんだねん。」
私「そっか……。暴力を受けたからなんだね……。」

差別され続けてきたチベット人のことを思うと、
ついと、怒りを抱いてしまう。だけど私は、
チベット問題を武力で解決しない方法が、あると思う。

「お宅のチベット、もうそろそろ離してあげたらどうかしら?」
というご近所の奥様的な会話を続けていったら。
ひょっとして、何年もかかったとしても、
他との対話がなくて差別が当たり前だと思っていた人たちの心も、
解かすことができるんじゃないか。
それを、ダライ・ラマはずっと、やっていたのではないか。
と、思うのだ。

今はインターネットも普及していて、
思想統制が難しくなっている時代だからこそ、本当のことを中国全土に
伝えることがきるのではないか。

「お宅のチベット、そろそろ解放してあげたらどうかしら?」
「だけどねえ、やっぱりあそこは木材も獲れるし、インドも近いし。
何かと便利だから…。」
「うんうん。わかるわかる!
だけども今世界規模で森林伐採とか人権侵害とかとやかく言われるご時世でしょう~?
森林伐採しないからお金ちょうだいって言えばどうなのかしら?」
「あら~。私だって森林伐採なんて本当はしたくないのよ~でも、
先立つものがなきゃねえ。」

「日本で新エネルギー開発とかしてるんだから、タダで教えてくれたらいいのにねえ。」
「そうねえ。水素とかいいわよねえ。」
「私、あそこの奥様にちょっと言っておくわよ!」
「あら~。お願いできるかしらだけどねえ、差別できる人がいなくなるってのもねえ…」
「あら~、国が裕福になれば差別なんかなくても、お笑い見てるだけでけっこう充実できるわよ~!」
「そうねえあら!そういえばそろそろ笑点の時間だわ!」
「早く帰って歌丸さん、見なきゃ~!」

なんて、無理矢理な感じもしますが。
そういう流れを望んでいると、現実にそうなったりするから。
その逆を望んでいると、現実にそうなったりするから。

本当は、ダライ・ラマが著書の中で語る言葉を、
中国政府の人も、真摯に読めば。何かが変わると思うんだよね…。

そこには難しいことは何も書かれていない。
最後は、ダライ・ラマの言葉で
締めたいと思います。

慈悲と人を愛する優しさを
心のなかに、もっていれば

何かが自然に
あなたの内面にある扉を
開いてくれるのです。

それを通じて、
あなたたちは他の人々と、

ずっとたやすく
心を通わせることが
できるようになるのです。

あたたかな気持ちは
開かれた心を生み出します。

すべての人間が
あなたと同じであることが
わかり、

もっとたやすく
人間関係を育てていくことが
できます。

(『思いやり』ダライ・ラマ14世著 サンマーク出版・刊)

ダライ・ラマ法王 日本代表部事務所 のHP
http://www.tibethouse.jp/home.html