無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2005/09/14 カテゴリー: 子育て。 タグ: コンサート 北で南のコンサート はコメントを受け付けていません

母乳で子育ては大変す。

母校の高校が主催しているのですが。
『北で南のコンサート』とは何かと言いますと、母校の卒業生で今現在。
音楽畑で活躍している人を呼び集めて、三年ごとにコンサートを開くんす。

うちの高校も開校して四十三年も経つと、
中にはN響の主席トランペット奏者・関山幸弘氏

(日本で一番トランペットが上手い人!)
や、

中森明菜に曲を提供してしまう人・鈴木キサブロー

(DESIREとか。ゲラッゲラッ)や、
地元の大学を出た後何故か、パリのエコール・ノルマル音楽学院を
主席で卒業してしまう人・福田清美氏
もいるわけで。

母校の吹奏楽部71名とそういう方々を、集めて開かれるのがこの
『北で南のコンサート』なんですね。

サックス奏者の黒江俊さん(なんと歯科医師なのに、コルトレーンの

追悼ライブをジャズスポット「J」で行う人!)や、

地元で活躍する北の四重奏
マスターブラスクインテット

ピアノ奏者の工藤史子さん、鈴木佳子さん。

エレクトーン奏者の工藤かおりさん、三味線奏者の倉内早苗さん。

かっぺいさんが何度もおっしゃってましたが、

楽譜一つで年齢を飛び越えて共演できるのは、

音楽のすごいところです。

それで、楽器の弾けない連中が司会をやらされるんです。
それが、私です……。

我が校の第一回のカリスマ卒業生は、伊奈かっぺいさん

かっぺいさん……『津軽のさんま』と呼ばれた男。

そのかっぺいさんと一緒に、何故か母乳の止まらない私が
司会をすることになったのでした。

大変光栄なことなのですが、
何せ我が子は生後五ヶ月……母乳が止まりません!!

三時間おきに吸わせないと、オッパイがスイカのように
腫れ上がります。

なので、打ち合わせにも赤子連れ。
「子連れですみません!」と半分泣き面な私でしたが、
五十歳を過ぎて円熟味を帯びた人達というのは本当に
すごいですね。

どの人もみんな、
声が優しい。

ものすごく温かいオーラを持ってらっしゃいました。
かっぺいさんも本当に声が優しい。
「何ヶ月なの?」って
言われてすごくホッとさせられました。

三十間近の私は冷や汗だらだらで、
終始緊張気味だったのですが。

演奏や歌のうまい人ってのは不思議で。
自分の身体からものすごい雰囲気を出して、
その雰囲気でオーケストラ一つを引っ張ってしまうんですね。

ものすごい雰囲気。それは、
「自分はこうだったら気持ちいい!!」
っていうのを、
全身で伝える力だと思うんす。

かっぺいさんの司会はすごかったです。
どんちょうの降りる時間や、ピアノを出し入れする時間、
奏者とのからみを会場の雰囲気を感じながら、
ネタを振れる。

どんなに面白いネタでも
会場の雰囲気を読み間違えると、「どっ」とは受けない。

雰囲気に乗ったかっぺいさんは、
なんぼでもお客さんを笑わせていました。
会場の雰囲気を暖めると今度は、
演奏の雰囲気も波に乗るッス。

サックスの音色に、吹奏楽の勢いと朗々とした歌が響いて最後、
日本一上手いトランペットと71名の吹奏楽と三味線、
和太鼓の絡んだ関山さんの作曲『じょんがららっぱ』
では、
壮大なスケールの音楽を浴びせられました。

司会、かっぺいさんに任せっきりだったけど。
すごい音楽を聴かせてもらって、しあわせでした。

二部構成で夜はへとへとだったけど、
昼は母校の高校生相手だったので、
楽しかったです。
『のだめカンタービレ』は福田清美さんもご愛読されていました。

我が子と丸一日離れて暮らすことはなかなかないのですが。
その間、預けた実家の母、姉、父は
「地獄を見た……。」
と言っていました。

コンサートに連れてこられた息子(五ヶ月)は
終始大人しく眠り続け、
終わった後再会すると、
はにかむように笑っていました……。

子どもを抱えて家に帰ると、
楽しかった一日を思い出して
小躍り。

小躍りしている私の姿を帰ってきたケンさんがドアを開けて見て、
「退治しそうになった……」
と呟いていました。