無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2008/06/11 カテゴリー: ブログ。 タグ: 宇都宮 宇都宮に行って良かった~ はコメントを受け付けていません

自分と宇都宮を繋ぐものは、今まで何もなかったのだけど。
宇都宮がこんなにすごいところだなんて、
思ってもみませんでした……!

香川大介くんこと、「大ちゃん」の個展で雪さんが踊って、
しかも田口ランディさんが朗読するなんて……
一体、どんな夜になってしまうのかと思っていたけども、
本当に、思い描いていたものよりも
果てしなく濃く、深く、世界が動くような。
そんな一日だった。

香川大介くんの絵は、どう考えてもどうしてそんな絵が描けるのかが
わからない。

この人は、生まれてくる前が日本画の絵師だったんだろうなと思う。
頭で考えて描けるような絵ではない。
雪さんの踊りも、どうしてそんな世界の扉を開くのか、
全くわからない。

わからないけど、とめどなく溢れる涙、嗚咽。
これは何なんだ?と思う。
ランディさんの深い声。
書き下ろし短編「しだれ桜」の朗読。
私の目には闇に浮かぶしだれ桜のピンクがすぐ側に見える。
会場にいた人は、みんなドコカの場所に連れて行かれてしまったと思う。

ちなみにコチラ、
こわくて、どうしようもないほど
本当に満ちていて、大変な本です。
作者は『ビビを見た!』の大海赫さん。
ドコカの国にようこそ! (fukkan.com)/大海 赫

¥1,890
Amazon.co.jp

何故だかトークゲストとして、当日
うっかりスイッチかあさんが大ちゃんと、ランディさんと三人でお話することになりました。
ランディさんと漫才やったら、長く続けられそうだなあ…。
めっちゃフってくるんだもの。
話は面白いし。
天性のツッコミだと思いますよ。

ランディさんは大ちゃんの絵を、
「内蔵とか、見てはいけないものを見るのが好きで、
中学の頃から人の内臓に興味があったんだけど。
なんで内蔵って、誰にも見られることがないのに
こんな美しい色をしているんだろう?って思いません?
珊瑚礁みたいじゃないですか。
だから、初めて内蔵を写真で見たとき、
人は身体に海を抱えているんだなって思ったの」

と、おっしゃっていた。

大ちゃんの絵は、内蔵のように、普段見てはならないものなのだ。
冒頭のように、本当に「なんで?」って思うほど
どうして君にはそんなに世界があるの?
って、いう世界。なんか嫉妬してしまう。

どこからその世界はやってくるの?

って。

だけどそれは、きっと彼の指先から出てくるんだと思う。
そういえば大ちゃんって、沖縄の波照間島から歩いて北海道最北端の
宗谷岬まで、絵でしか収入を得ないと決めて歩いたんだった。
歩いているうちに絵柄もだんだん変わって、絵師の絵になって。
2005年の11月に湯河原に着いてランディさんちに寄り、
襖やいろんなものに絵を描き、
2006年の8月に青森に着いて、
我が家に泊まったんだった。

その時、雪さんは東北中の聖地で踊っていて、
大ちゃんはそれを見た、数少ない目撃者だった。
それがこんな風に繋がっているのがふしぎ。
大ちゃんは歩いたことを、たいしたことでもないように
自然にしているから。本当に変な子。
会場には、日本各地で大ちゃんを泊めた「里親」の皆さんが
成長した大ちゃんを観にきていた。
本当にもう。いつの間にか親の気分なのだ。
身体には気を付けなさいよ、本当に。

打ち上げの場所で、AKIRAさんに会った。
前から気になっていたけど、やっぱり本人がすごい暖かいオーラを持っていて。
頂いたチラシには、

「堂々とまちがえろ 胸をはって傷つけ」

という言葉があった。

そんな風に言われたら、もうそりゃ、ちまちましたことに悩まないで
傷ついてもどうしても、生きて行けそうだ!!と思った。
この人すごい。ライブも聴きたい。
ギャラリー悠日でのAKIRAさんと大ちゃん、絶叫朗読詩人・月乃光司さんの
ライブは、最終日の7月6日です。
宇都宮市民は迷わずGO!!

7月6日  クロージングパーティー (予約¥2500/当日¥3000)        
14:30開場 15:00スタート       
 出演者:AKIRA (マルチアーティスト)・月乃光司 (絶叫朗読詩人)・香川大介         
※予約は4月半ばから開始します。

会う人みんなすごい人で、私はもうびっくらこいてしまった。
会場の盆栽が、なんだかすごく良いものばかりで、
なんでこんなにいい盆栽が宇都宮に…?
と思っていたら、
作っている手塚さんという人は、昨日までパリに行って
盆栽を教えていたのだという。
宇都宮・パリ。
宇都宮のまた新たな一面が……。

頭が良くって切れる感じのピリカちゃんとか、
和太鼓奏者の樹神さんとか。
こんな人が集まってくるのは、
きっとギャラリー悠日のオーナー、柏崎さんのお人柄のせいなんだなあと
思った。
柏崎さんは、となりのトトロに出てきそうな、
安心感が形になったような、なんともいえない人。

柏崎さんのお勧めするお店は、どこもかしこも
美味しい。
「なんで、こんなに美味しい店が宇都宮に……!?」
と思ったがひょっとすると逆で、
今まで知られていなかったけども
宇都宮こそが、洗練されたマボロシの大地なのかもしれない。

盆栽、すごいし。
お食事は本当に美しく、「なんでこんなに美味しくて美しものを
考え出しちゃったんだろうか……」と思えるほど、
ギャラリー悠日のとなりにあったchihiro
というお店のお料理は、
食べるために出かけてもいいぐらい、素晴らしかった。
南宇都宮駅から徒歩3分。(※予約が必要です)

宇都宮に行って、良かった。
帰りにはお約束の餃子も買って帰りました。
美味しかった!です。

ギャラリー悠日 のHP
http://www.yujitsu.com/jp/modules/news/article.php?storyid=7

田口ランディさんのHPより紹介
http://runday.exblog.jp/8774160/

香川大介くんのHP
http://www.selfrepulsion.com/