無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2008/05/07 カテゴリー: アート。 タグ: 修司劇場寺山美術館 寺山修司 劇場美術館 はコメントを受け付けていません

青森県立美術館で寺山修司 劇場美術館と
土方巽と日本のアヴァンギャルド展
を見てきました。

土方さんの展示はなかなかのものでしたよ!
踊っている姿をプロジェクターで見れて。
バックには舞踏に使われた音楽がずっと鳴り響いていました。
デスマスクならぬ、デスフットが置いてあり、
併設で展示されていた澁澤龍彦の遺稿やベルメール人形、
四谷シモンの人形「ルネ・マルグリットの男」もすばらしいものでした。
展示は5月11日まで。

そして、肝心の寺山さんの展示なのですが、
寺山さんの、「長嶋茂雄が引退した時に寄せた原稿」が、
すばらしく良かったです。
やっぱり、物書きとして違う。
絶大なエレジーを感じます。
全部読んで良かった。

寺山さんが生前、凝っていたという
ハガキをわざと古く見せかけるために火であぶって紙を変色させ、
友人や恩師に宛てたハガキというのを、
以前、三沢市にある寺山修司記念館で見て感動したのですが。

今回は、それとはまた一風変わった、
外国の絵ハガキを着色したり、脱色したりしたもので、
言葉を書き込んであったり、収集していた世界各国の切手が貼られていたりという
デザイン性に優れたものが展示されていて、見応えが充分でした。

土方巽の舞踏公演を伝える当時のポスターも一つ一つ見ていると、
細かいところまで、本当に楽しめます。
なんて、小粋。サイケデリックでむずむずしてきます。
横尾忠則さんのデザインがたまらないです。
寺山修司の展示は、量と密度が濃くて、頭がふらふらしました・・・。

美輪明宏の舞台「毛皮のマリー」の舞台装置がそのまま
再現されていて、衣装の展示もありました。
会場に入ったら、偶然なのか舞台のクライマックスの言葉が
美輪さんの声で流れてきました。

「歴史は嘘、昨日は嘘、明日来る鬼だけが本当!」

美輪さんが舞台で演出する「香り」までもがその場に漂っていて。
これは、なかなかすごいものでしたよ。