無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2008/12/05 カテゴリー: ブログ。 タグ: ラッシュ新刊 新刊ラッシュ はコメントを受け付けていません

本屋さんに本を買いに行ったら、12月は自分なりに新刊ラッシュで
びっくりでした。
私が無条件に本を買ってしまう相手……よしもとばななさん、田口ランディさん、
内田春菊さん、西原理恵子さん。そんな方々の新刊が出まくっていたのでした。

まず、ランディさんの新刊。
聖なる母と透明な僕/田口 ランディ

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読んでいて、「あ、ランディさんだ…!」と思った。
ランディさんにお会いすると、私にもわかる言葉で、
私の知らない色々な世界のことを、物語ってくれるのです。
その世界はあまりにも不思議で、「もう一度聴いてみたい、もう一度見てみたい」と
思ってしまうのですが。

思い起こせば、7年前。
東京に住んでて、アルバイトの途中で寄った多摩センターの
書店で本を買って以来、田口ランディさんの本は
ずっと私に語りかけてくれていたのでした。
あらゆる世界の可能性について。

若かった私は、
とても、自分の限界に縛られていたんだと思います。
ようは、自分の価値観に縛られていたんだと、思います。
それなのにランディさんの語る物語は、やすやすと私の限界の外へと
向かっていきます。

なんで、自分をダメだと思っていたんだろう。
なんで、タレントになれなきゃダメだと思っていたんだろう。
なんで、生きていてしあわせだと思えなかったんだろう。
そういうときにランディさんの本に出会って、
私の大好きな、お笑いの相方に運命的に出会って。
私はようやく、自分の考え方の外へ、抜け出ることができたのでした。

私が一番ダメだった時、
19歳~26歳の頃。その頃出会った本や人は、
一生の宝物です。

私が生きているだけで、私の、何も持っていない私の価値を
認めてくれる人がいた。
全然売れない私に向かって、「あんたはすごいよ。あんた、いい女だよ!」と
暗示をかけるように私の相方は、私のことを認めてくれていた。
このことは、残りの。もっともっと長い一生を生きて行くのに、値するものだったのです。

松尾スズキさんは、
私の考えている面白さの限界を超えて、たった原稿用紙3枚のコラムで
私の脳みそを裏返させた、すごい人です。

お婆ちゃん!それ偶然だろうけどリーゼントになってるよ!!/松尾 スズキ

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やっぱり、本との出会いが重要だった。
そしてその本の凄さを、一緒に感じてくれる友達が
周りにいたことは、奇跡だと思う。

松尾さんとランディさんの本を相方に貸すと、
相方は私によしもとばななさんと、向田邦子さん、梨木果歩さんの本を貸してくれた。
どれも胸に沁みる本だった。
私たちは本を通して、お互いの美しいところを感じていった。

彼女について/よしもと ばなな

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ばななさんの新刊が出ると、
「うちの相方、読んだかな?」と無意識に思う。
クリスマスには、今年読んで一番面白かった本を
相手に送ろうと思う。
いつも、相方から突然送られてくる本が、私は一番好きだ。
「アンタに読ませたいと思って」って。
声が聞こえてきそうだから。