TVの「いきなり! 黄金伝説」を見てたら、いとうまいこ が
パン耳でパン粉を作っていた。
パンの耳、パン耳……。パン耳を見てると急に過去が蘇ってしまう。
「東京にいたときさ、あまりにもお腹が空いて、
パン屋にパンの耳もらいに行ったんだけど、
恥ずかしくって、パン耳くださいって、言えなかったんだよね……。」
すると、ケンさん。
「なんで言えねかったんズよ? 言えばいいばな。なんで、日本パン耳クラブの札、下げていかなかったんズな?」
「に、日本パン耳クラブ……?」
「おほん。ワシは日本パン耳クラブの会長じゃ。どれどれ、ここのパン耳は
いかがなものかの? 持ってくるがいい!
モグモグ……不味い!!」
「・・・いや、不味いって言ったらパン耳、もらえないでしょ!?」
「うるさい! この程度のパン耳でパンを出すなど、思い上がるにも程がある!!
最初っからやり直せ!
また来る。
……耳皇さま! 耳皇さまー!!」
耳皇?
耳皇・村田源二郎?
味皇村田源二郎は日本料理界の頂点を極める味皇グループの総帥である。
耳皇グループは日本パン耳界の頂点でもにぎってるのか?
「そんで腹減ったらまた行けばいいっきゃ。
どれどれ? 腕は上げたかの? パン耳を持ってくるがよい!」
「みっ、
耳皇様!!」
「フム。……不味い!! こんなパン耳でよく店が出せたな!? 高慢にも程がある! 作り直せ!!
また来る。『精進せいよ!!』
って、何度も何度もパン屋に来ては、耳だけ食べて帰っていくのか・・・?
ケンさん、恐ろしい子……!
この人には勝てないと・・・、何度も思わされる一日でした。