ドグ子です☆
	
	ドグ子に「東京大学物語」語らせて!
	
	ドグ子が今までに20回くらい繰り返して読んでいる
	「東京大学物語」は、東大受験から仮面浪人をする1~15巻が
	壮大な前振りなんです。
	前振り、あるいは本編をより良く活かすための登場人物の過去に当たる部分。
	
	何故16巻からが面白くないのかは、
	右脳系の人間か、左脳系の人間……あるいは、
	女性か男性かによると思います。
	
	論理建てて考えるタイプの左脳系の人には、
	16巻からが「なんだかよくわからない」のです。
	
	しかし、情緒優先の女性にとって、
	東京大学物語は16巻からが正念場。
	
	恋愛マンガのように見せかけて、作者が本当にやりたいのは
	人格形成のドラマなんです。
	そして、環境は簡単に人の人格を一つの型にはめていく。
	その大きな要因は、知らずのうちに母親が作っています。過去がどのように現在に影響を与えるのかも、江川先生が探りたかったことだと思います。
	
	ヒロインの遥ちゃんは、江川達也先生の理想の女性像ともいえる
	「心を裸にできる女の子」です。
	そしてライバルとして現れる真紀は、
	主人公・村上くんを教育しようとする存在。
	
	途中で妊娠騒ぎがあった時には村上くんのアパートのドアに
	「危険! 変態東大生が棲む部屋」とスプレーで落書きしていく
	ほど自分のことしか見えない真紀ですが、
	
	シリーズの後半、彼女のこういった行動がどのような思考法によって
	作られるのかも明らかになりますし、遥ちゃんの幼少時代が
	周りから浮きやすく、いじめられやすいタイプであったことなど
	「その人が、その人にならねばならなかった理由」が描かれています。
	
	残念なのは最終巻、江川先生また、描ききれなかった……。
	
	江川先生の目指すエコロジカルで一夫多妻を良しとし、
	人を思いやることを最善とする感情の生起を探る世界は、
	週刊現代で連載された「家庭教師 神宮山美佳」の方が
	うまく表せていると思います。
	
	「そう、私がブーにゃんでした……」のセリフで号泣したドグ子。
	
	追伸 「家庭教師 神宮山美佳」全三巻 本気でオススメ☆です。読んでNE☆
