無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2011/02/21 カテゴリー: 書評のようなもの。 タグ: ランディ新刊田口 田口ランディさん新刊『蛇と月と蛙』 はコメントを受け付けていません

田口ランディさんの新刊『蛇と月と蛙』が出ました!!

待望だった皆さま、書店へGOです!


蛇と月と蛙/田口ランディ
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一度、ランディさんがメモを取る手帳を見せてもらったことがある。

その手帳に書かれていたメモは、小説の断片だった。

というか、断片がすでに小説になっていて。


それで、私が見せてもらった時、その手帳には

『蛇と月と蛙』のイメージが

書かれていたんだと思う。


ランディさんの頭の中には、

露に濡れた山がいくつもあるように見えて。

お話をしていると「ああ、この人の世界そのものが小説だ!」と、いつも思う。


頭の中に小説の森があって、その森が山をつくっていて。

その手帳には、森の一部を表す小川や、葉っぱの滴。

最も大切な、キーワードが

書かれているようだった。


キーワードを読んでいて、興奮した。

どんな小説になるのか計り知れなくて。

「早く本になってほしいな」と思っていた。

そう思っていたらランディさんに、「今度の本にね、スイッチさんがモデルのお話があるよ」と

言われて、度肝を抜かれた。

「ええええええーーー!?」

である。

「きのこが出てくるところだから、探してみてね」

とのこと。

うわああああ。

私の、友達みんなに言って回りたいくらい嬉しい。

「ちょっと聞いて-!」って、みんなに言って歩きたい。(笑)

だってわたしは、ランディさんの本を読んで人生が変わった人間だからして。

相方と一緒に『馬鹿な男ほど愛おしい』を読んで、

なんか目から鱗が落ちて、その当時はお笑い芸人を目指して

東京にいたけど、ものすごく天と地が割れるほどの衝撃を受けて。

「恋のゾンビ」というエッセイを読んで、

「あたしもう、アレしたいコレしたいじゃなくて、アレやる、コレやるって言う!

自分が納得してやる! そういう人生の方がいい!」


と思った瞬間に、色んな迷いがサーッと引いていって、

自分でも驚くほど気持ちが楽になって。

ざっくりとした人間になったんだと思う。

あの時、私はいろいろなことに、「納得」したんだと思う。


馬鹿な男ほど愛おしい/田口 ランディ
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納得するって、本当に大事なことだから。

今思えば、腑に落ちたんだな、と。

腑に落ちてからは、色んな事が早かった。


エッセイを読んでも今まで聞いたことのないことばかり描いてくれる

ランディさんだったけど、小説は、もっと知らない世界だった。

本を読んでいるときの、

全然知らない世界を自由に飛んでいるような気分が好き。

『蛇と月と蛙』の、アニミズムの世界の中を、飛んでみたいと思う。