無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2007/07/23 カテゴリー: ブログ。 タグ: 生活選挙電気 選挙と電気と、生活と。 はコメントを受け付けていません

中越沖地震と柏崎刈羽原発の報道を見ていると、
なんだかこんがらがってくる。

「原発の敷地内から煙が出た」 原発って本当に大丈夫なの!?

「原子力発電所の業務が停止した」 東京への電力供給は大丈夫なの!?

って、この二つのことを、同じ口から言うっていうのがすごく、
自分よがりな気がして、納得のいかない気持ちになる。

ああ~、ダメだあ~!
こんな調子で書いていったら気持ちが重くなるので、
ここは四国電力のHPをちょいと見てもらって気持ちを和ませながら、
この先を読んでもらいたい。
そもそも電気って一体どうやって作るんだろう?

四国タン、(私が勝手に呼んでる四国電力のキャラクターの名前)教えて!!

四国電力HP エネルギーと環境に関するデータ集
http://www.yonden.co.jp/teacher/datashu/page01.htm#2
によると、

とにかく電気は水力でも火力でも風力でも原子力でも、
くるくるくるくるなんかを回して、磁石を一緒に回転させて電力を得るわけで。
火力発電が実は火力で水を蒸発させて、蒸気でタービンを回して電気を作っているっていう
その仕組みにも驚かされる。
わざわざ火を燃やしているのに、タービン回すだけなんかい!? っていう。

そんで、現在日本には55基原子力発電所があるわけだけど、
55って、多いと思うよね?
少ない? いや、多いと思う。

一体何のためにそんなに原子力発電所ができたのかっていうと、
大まかにいえば、まかなうためで。
何をまかなうかっていったら、
日本国民の消費する莫大な量の電気をまかなうためで。

石炭・石油・ガスを燃やして水を蒸発させて蒸気を起こしてタービンを回すっていう、
なかなかあり得ない仕組みの火力発電(電力供給の6割を占める)でもまだ足りず、
まだまだタービンが回り足りぬといった感じで
原子力まで使って電気を使う我々って、一体なんだ……? 

と思うわけですよ。

原子力で発電したいなんて思わなかった、っていう人は
いっぱいいると思う。
だけど、
私たちの使っている電気の3割は、
原子力発電所産の電気なわけで。

「私の使っている電気だけは自然エネルギーで地球を汚さないのだ」
と言える人は、本当に、自分ちに風力発電なり、太陽光発電
(ちなみに太陽光発電の設置には200万円かかる)なりの
機械を設置できた人だけだと、私、思うだ。
そう、思うだ。(何故か田舎訛りで。)

では、何故私たちがこう、「電気を使うようし向けられている」のかといえば

実のところ、し向けられてはいないわけで。
自主的に、使いたくて。
DVDレコーダーで録画したくて。
冷蔵庫に入れて生ものを腐らせたくなくて。
夜中に起きていたくて。
電気を使っているのだ。
電力の使用制限はないし、電気料金は使用をためらうほどには、高くない。

単純に言えば私たちの暮らしぶりが、原子力発電所や
火力発電所を生み出していると
言っていいと思う。

自分の家で電気を使わなくてさえ、
工業製品を買えば自然、工場での電気利用を促すことになるし、
スーパーを利用すれば、
そこで使われている保冷のため、空調のため、照明のための電気を
利用することになる。(これは言い過ぎではないと思う。)
日本の電力消費の上位100位は、
企業によるものだというから。

うちの県には、
六ヶ所村の再処理工場があるので、
選挙でも原子力発電所の対策はしばしば争点になる。が、
前回の知事選では、まるで相手にならなかった。

「再処理工場を停止する」と声高に叫んだ無所属新人の女性も、
再処理に否定的な政策で勧めた共産党も、
現職知事に25万票も差をつけられて、敗れ去った。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070604010805.asp
選挙結果 東奥日報HPより

ということは、得票数の35万人の人が青森県では
再処理工場は必要があって稼働すべきと
思っている……ということになるだろう。
それとも、あれだけ公約にきちんと掲げても、
県政と再処理問題は関係ないと
思われているのだろうか。

県政を担う上で新人は頼りがいがない……
そういう観点から、再処理問題は切り捨てられたかもしれないが。
青森県に原子力施設を導入するかどうかは、
二十年ほど前の、当時の知事レベルで決められたことだった。
(東奥日報のHP参照)

それによって、
六ヶ所村で働いている人の多くが
あの工場のおかげで村を捨てずに、生活できるようになった。
良いのかどうかはともかく、
それは、事実だ。

今回の選挙では
各党によって原子力政策はまるっきり違う指針を打ち出している。
共産党・社民党は「再処理事業は停止」
自民党・民主党は「安全に運営を目指す。ただし、本県を最終処分場にはしない」

と、明らかに別れている。

共産党・社民党が再処理工場を停止すれば、
そこで働いている人たちは路頭に迷うことになるだろうし、
その余波は計り知れない。

が、自民党・民主党の言う

原子力は安全に運営を目指すが、本県を高レベル放射性廃棄物の最終処分場にはしない

っていうのも、なんだかすごく、途方に暮れる……。
だったら、どこだったらいいんだと。
うちの県じゃなきゃどこでもいいのかよ、と。
なんなら外国ならいいのかよと。
本県にしない、と言い切ることで、
結局安全じゃないものを持っているつもりであることを、
逆に、認めちゃってる感じがする。

だって、最終処分場に埋める前は、
高レベル放射性廃棄物は、六ヶ所村にあるのだから。
最後は地中深くに埋めなければならない。
そういう事業を今まで政治家たちは推進してきたのだから。

原子力は、安全だと信じたい。
だけど、
高レベル放射性廃棄物がすべての県に受け入れを拒否されたら