無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2009/07/08 カテゴリー: アート。 タグ: 公演弘前舞踏薬玉雪雄子 雪雄子 舞踏公演弘前 薬玉 はコメントを受け付けていません

神話世界の曼荼羅表現
というタイトルで、本日の陸奥新報に雪さんの記事が載りました。

昨年の宇都宮・ギャラリー悠日での雪さんは、
舞台に現れただけで。別の世界からの入り口を開いたように、
ユニコーンや小鬼の漏れてくるような空気感を
全身から漂わせていた。

「ランディさんと、立ってるだけで凄い」と、そう言っていたんですよ。
雪さんに伝えると、
彼女はこう答えた。

「立ってないよ。」

「ええ???」

「あれは、立っているように見えて全身を細かく宙に浮かせているの。
舞踏の……テクニックというとなんだけど……。これができるのは日本では土方さんと、
芦川さんと、私ぐらいのものね。
ランディさんなんか、本当によく見ていて……。
『動きが細かく割れてる』っておっしゃってたでしょう? 
細かく全身を宙に浮かせているの。
これができるようになったのは、7年前なのよ。」

雪さんは、舞踏の稽古で身体を痛めつけて、痛めつけて、どうあがいても
もうこれ以上は無理だ……!
と。そう思ったときに、舞踏家・大野一雄先生の「肋骨の蝶」
という言葉に触れて。突然に、
肋骨から蝶の羽が生えたように、その動きができるようになったのだそうだ。

雪さんの立ち姿を観ると、涙が出る。
人が立っているだけで泣けてくる。
幽玄とした姿に、その背後にある世界。
神話の中でしか観られなかった世界が、隙間からこぼれてくるのだった。

彼女に言わせると、くす玉(薬玉)というものは
母胎なのだそうである。
その薬玉が割れた時、私達が生まれた。

全てははじけるように、ここが、私たちの暮らす世界として
緑は揺れ、雲はなびき、宇宙はどこまでも星の光を湛えて
その世界に私たちは投げ出されたのかもしれない。
全身で喜びを感じるように。

くす玉が割れて、そこからは。
キラキラとした世界が降ってくる。

山田スイッチの『言い得て妙』 仕事と育児の荒波に、お母さんはもうどうやって原稿を書いてるのかわからなくなってきました。。。

山田スイッチの『言い得て妙』 仕事と育児の荒波に、お母さんはもうどうやって原稿を書いてるのかわからなくなってきました。。。

山田スイッチの『言い得て妙』 仕事と育児の荒波に、お母さんはもうどうやって原稿を書いてるのかわからなくなってきました。。。

雪雄子プロフィール

舞踏家。東京都目黒生まれ。1970, 暗黒舞踏の創始者土方巽に出合う。1972, 大駱駝艦創成に紅一点として参加。1975, 北方舞踏派(山田一平主宰)と共に山形県出羽三山麓へ移住。1984, 土方巽演出、振付の「鷹ざしき」で女鷹を舞う。1988~1992, 独舞踏「蝦夷面」(山田一平演出)をサンフランシスコなどで上演 , 北国の生命力を現出する舞踏家として高い評価を受ける。1993, 秋、津軽へ移住。偶然のようにして出会う縄文をはじめ、津軽に息づく原初そのものの命との出会いを創作の原点としている。1995, 風の誕生」(青森公立大学)、縄文映画「一万年王国」、「縄文頌」(京都市・国際日本文化研究センター)、1998, 「カリヨンの庭」(仙台市・宮城県美術館)2005ウィーン、パリ、ワルシャワで公演。2007, サンクトペテルブルのDANCEグループDELEBOと京都大学西部講堂にて共演 , LIB サンクトペテルブルグ・モスクワ公演プロジェクト「舞踏の源流から身体の未来へ」にて舞踏ソロ、(共演 津軽三味線・新田昌弘) 2008, 作家・田口ランディ、画家・香川大介とのコラボレーション(宇都宮 ギャラリー悠日) 
 ロシア・サンクトペテルブルグバレエホールでは神秘的でシャーマニックな舞い姿に1700人の観客が魅了された。少女から老婆まで、0歳から100歳までの身体感覚の中で舞う。

山田スイッチの『言い得て妙』 仕事と育児の荒波に、お母さんはもうどうやって原稿を書いてるのかわからなくなってきました。。。

2009年7月17日 19:00開演
ギャラリー・デネガ
開場 18:30 開演 19:00
入場料 一般2000円 学生1500円
問い合せ SPACE DENEGA 0172-32-1794

主催 雪雄子 鵲草 聖獣舎