無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2010/04/07 カテゴリー: 書評のようなもの。 タグ: 先生孟司養老 養老孟司先生 はコメントを受け付けていません
山田スイッチの『言い得て妙』 仕事と育児の荒波に、お母さんはもうどうやって原稿を書いてるのかわからなくなってきました。。。-100407_1015~01.jpg

養老孟司先生の、「かけがえのないもの」が素晴らしい。

「かけがえのないもの、それは人の手の入ってないもの、すなわち自然、子ども、からだ……。予測のつかないそれらとの付き合い方を、日本人は知っていたはずだ。結果を予測し、何事にも評価を求める生き方はつまらない。何が起こるかわからないからこそ、人生は面白い。」

という、本当に大事なことが書いてある本です。新潮文庫より

年初の、朝日新聞のインタビューで、こういうことが言いたかったんだけど、どうしてもそれが伝わらないから何でなんだろう? と思っていたんだけど、ようするに都会の記者の方と私では、前提となるものがまず違っていたんだなと思ったんです。

やっぱり、都会にいる人も都会に行く人も、「都会はえらい」と思ってるんです。
だから、都会をあきらめたり合わなかったりすると、「負けた」という前提で捉えてくるんだけど、そうでない。

あるのが当たり前で気づけなかった、「かけがえのないもの」を手に入れた私は、今が一番しあわせで嬉しい時にいるんですね。

それがやっぱりうまく、伝わらないわけです。
誰も書いてくれないから自分で言うけど、竪穴式住居を建てたのは、藤森照信さんの「野蛮ギャルド建築」へのオマージュでした。

都市化された街が持つのっぺりとした建築を根底から覆した藤森照信さんの建築は、かけがえのないものと現代人が求めるものの交わるところ、いわば到達点です。
それを、自分たちの手で掴み取ったのが、私たちの竪穴式住居なのです。

あとはボンヤリ遊ぶだけで、それだけで素晴らしいと思うんですよ、自然は。