無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2012/03/13 カテゴリー: ブログ 3月13日 はコメントを受け付けていません

去年の3月13日に、太陽が沈んでいくのがあんまりきれいで
私には、その変わりない太陽がなぜだかとても、残酷に感じられた。

あれだけ大変なことがあっても、太陽は変わらず昇り、沈むということが
とても、残酷というか、別次元のことのように感じられて。

それでも、こんな時に太陽が美しく沈んでいく姿を見て、
やっぱり誰かの心を癒すだろうし、
太陽が昇らなければ、そもそも私たちは温かさを感じることが
できない

光がなくなれば、世界を見ることもできなくなる。
不可視の世界。

太陽はずっと変わらない。
だから、ずっと感じ続けている私たちが
その意味を探るよりほかがない。

そんな、残酷なようにも感じる
当たり前のこと を、
この人は知っているんだな……という思いが
五十嵐大介さんの「魔女」という漫画を読んでいると
生まれてくる。

私が好きなのは、とくに第2集。

魔女であるミラが、
あらゆるものを腐敗させ、この星を滅ぼしていく「生殖の石」(ペトラ・ゲニタリクス)を

自分のお腹を切って、その中に入れ、
生命の力で生命の力を封じた時に
アリシアに向かっていった台詞。

「”魔女”は考えないの。

魔女は、ただ知っているのよ。

自分自身のするべきことをね。」

そして「生殖の石」を宇宙に返すために、ミラは、
大陸間弾道ミサイル……ICBMに乗る。

核弾頭のかわりに裸の魔女を乗せたICBMが発射される。
そのときの、ぽたぽたと血を垂らしながら
お腹を抱えてミサイルに乗るミラが、
目に焼き付いて離れない。

それはまるで、あの日に昇った太陽のようだと

思った

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