無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2010/11/30 カテゴリー: ブログ。 タグ: 最後 11月最後の日 はコメントを受け付けていません

11月最後の日は、子どものオモチャ片付けと

掃除に明け暮れています。


部屋が片付かないと何もできないけど

片付くと何でもできるような気がしてくるね!


11月は、源氏物語にはまりながら家の掃除に明け暮れて

子ども達と旅行に出かけました。


あらゆる意味で、整理整頓というか、調子を整えることに費やした日々。

かけがえのない。


もう20年も前に大和和紀さんの描いた「あさきゆめみし」

っていう源氏物語のマンガ版を読んでいるのですが、

昔のマンガって本当に、背景が細かく書き込まれていて、きれい。


今のマンガって、人物ばかりが出てきて、あまり背景が描き込まれていないじゃないですか。でも、マンガの背景が私はとても、好きなんだと気付きました。

小説でも、いつの間にか自然描写に目が行く。

その人の感じている世界を受け取ることのできる自然描写は、読んでいて

本当に気持ちがいいものです。


源氏物語読んでいて、今も昔も男女がメールを待って一喜一憂するのは

変わっていないんだな~って感じました。


手段がメールになって、和歌が口語になっただけだけど、

「ああ~、あの方からの文が来ない~!」

って悩んでいるのは今とそう変わらないんじゃないかな?


人間だけだろうね。文が来るの来ないのでこんなに悩めるのって。


そこで平安時代の人達は、そんな胸中を山に喩えたり、川に喩えたりして

歌に詠んでいたわけですが。


和歌も、全然わからなくても口語訳を一緒に詠んでいると

なんとなく雰囲気が伝わってきますね。


源氏物語じゃないけど、百人一首の中で音の響きのいい歌を一つ。

「かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな もゆる思ひを」

              藤原実方朝臣(ふじわらのさねかたあそん)


現代語訳


「これほど恋い慕っていますと、いえないものですから、伊吹山のさしも草のように、

こんなにもえる切ない思いも、あなたはよもやご存じないでしょうね。」


(角川ソフィア文庫 新版 百人一首 島津忠夫 訳注より)


弘前市の紀伊国屋書店で売ってた文庫。よき一冊です。