仕事をしているおかあちゃんなので、
映画を観る、ことができるのはほとんど
年に1回とか0回とかその辺。
なので、最近の映画事情は本当にわからない。
マペ次郎が保育園に入園して、ふと時間が空いた時に
慌てて『片桐はいり4倍速』を観て。
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ああ、松尾さんのお芝居が観たい…と切に願いつつも、
そういえばこれは、映画ではなくて、ショートムービー?
ということに気づき。
今、一番観たい映画は
8年ぐらい昔に劇場で観た、手塚真監督の映画『白痴』なのです。
さ、坂口安吾が原作。
ドストエフスキー&黒澤明監督のでなくて。
安吾&手塚真監督のヤツ。
この映画、始まりのシーンが広島か長崎の原爆か、
太平洋戦争かなんかの、黒い白黒映像で。家を失った子どもの泣き声がだんだんと
大きくなっていくんだけど。そこに、そこにですよ。
そこに、世にも美しい、ファッション雑誌の黄色いドレスを纏った
女性たちが、がれきの上でゆっくりと美しいポーズを決めて、メイクさんは
モデルの顔にパフを置き、写真家の、浅野忠信が夢中でシャッターを
切り続ける…という。
「観たこともない」
映画なのです。
近未来的な、坂口安吾の世界。
安吾好きにはたまらないかも?
ついでに、
坂口安吾で私が一番好きなお話は、
「ジロリの女」です。
「ジロリの女」「白痴」「堕落論」の
順に好きかな?
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「私は工場街のアパートに一人で住んでおり、そして、常に一人であったが、
- 女が毎日通ってきた。そして私の身辺には、釜、鍋、茶碗、箸、皿、それに味噌の壺だのタワシだのと
- 汚らしいものまで住みはじめた」(坂口安吾『いずこへ』より)
という一文がどうしても忘れられない。
15年ほど前は、「安吾の文体、超イケてる。」
と。そんな風に思ってたスイッチかあさんでした。
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