けものフレンズと手塚治虫を同時に見る。

アニメ「けものフレンズ」観ながら
手塚治虫の「火の鳥」の黎明編と鳳凰編を読んでたんだドグけど、
手塚治虫のすごいところは、人間の醜さをきちんと描いている
ところだと思うんだドグ~。
 
火の鳥の中じゃ、人って蟻のように殺されるドグね。
女子供関係なく死ぬドグ。
手塚治虫は火の鳥を、
 
「いつの世にも変わらぬ人間の生への執着、
それに関連して起こる様々な欲の葛藤を
火の鳥を狂言回しにして描くことにしました。」と、
ハッキリ書いているのがすごいドグ……。
(KADOKAWA 絶品コミック 火の鳥 黎明編 手塚治虫著 より)
 
この人は歴史に人間の残酷さを学び、
歴史を織り込みながらドラマを描く才能のある人なんだと……。
黎明編は『古事記』をよほど読み込んでいないと描けないような
うまいパロディなんだドグ。
 
手塚治虫のすごいところは、
無意識と意識のバランスがすごいところ。
意識的に人間の醜さをさらそうとする場面と、
意識的でないと描けない戦争。
 
窮地に追いやられた人間の、
何かを超えた力、暗い穴から光が差し込んだような
一瞬のシーンは、
意識の領域からはみ出たような感覚を
味わわせてくれるドグ。
 
鳳凰編だと、我王が両腕を失くしてから見た世界の美しさとか。
夢中で彫った仏像の迫力が、絵としてそこで成り立つほど
力を持っているところとか。
 
「黎明編」だと、
鼻がでかくて醜く、誰からも好きと言われたことのない猿田彦が、
卑弥呼の命令で蜂の巣に入れられ、全身をハチに刺されれた後、
ナギと舟でクマソに逃げるシーン。
 
猿田彦を憎んで殺そうとしていたクマソの奴隷の少年・ナギが、
鼻の傷跡をずっと口に含んで癒すシーンとか
すごい情動的でエロティックだと思うんだドグ。
 
あと、手塚治虫は一つの物語の中で、
 
清らかだった人間が出世欲に目をくらませ
相手の腕を奪い取るほどの腹黒い心を持つこととか、
 
怒りでいっぱいの殺人鬼が人と出会い、生きることで
全てを受け入れた悟りの境地に達する瞬間など
「同じ人間の中に起こること」を、
描いているんだドグ……。
 
「けものフレンズ」の「わーすっごーい!」を見ながら
手塚治虫を読むと、すごくバランスがいいドグ……。(*´Д`)