無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2006/11/24 カテゴリー: 子育て。 タグ: アドバイスハッピー子育て 「子育てハッピーアドバイス」について はコメントを受け付けていません

子育てハッピーアドバイス……。
この直球とも言えるタイトルに、
腰が退けるお客様はたくさんいらっしゃるでしょう。
ハッピーなアドバイスかよ、と。
私も、「そこまで直球で来られるとマジ困る」と
思った一員です。

しかし、しかしですよ。
この本はマジヤバイよ!!
読むと読まないとじゃエライ違いだよ!
この本を読んでいると、
いかに人が他人をコントロールしたいと願っているかがわかるのですよ。

そしてそれが何故叶えられないのかも分かってくるのですよ!
先日、日記の中でちょこっと紹介しましたが、
「こんな文章じゃ伝わらない…!」と思って書き直すことにしました。
この本の作者がお医者さんであることも重要な要素です。
これを読んで、初めて私は、「三歳児神話」が平成十年の厚生白書で
「少なくても合理的な根拠がない」

言われていたことを知りました。

(※三歳児神話 子どもが小さいうちは、特に三歳までは母親が側にいて
育児に専念すべき という考え方)

この本では、何よりも「自己肯定感」の大切さを説いています。
以下文中より

「『自己評価』とは、
自分は生きている意味がある、
大切な存在だ、
必要とされている、
という感覚のことです。
これが生きていくうえで、
いちばん大切です。」

そしてこの本によって、年配の女性方がよく言う「抱き癖神話」も
崩されています。

「抱っこしないことがつづくと、赤ちゃんは、ある時から泣かなくなる。
手のかからないよい子ではないのです。心のトラブルの始まりです。」

以下、文中より。

「子どもを放置すると、子ども側に、強い怒りが生まれます。
放置することが、いかに子どもに強い怒りを生むか、という
ことはあまり知られていません。
 愛の反対は憎しみではなく、無関心だと言われます。
憎しみは、まだ裏に愛があります。
しかし、無関心に、愛はありません。

児童虐待の現場では、放置(ネグレクト)された
子どもの怒りは、暴力を受けた子どもに
勝るとも劣らないことが知られています。」

明橋先生は本の中で
怒りは、怒りで抑えつけるよりも、
抱っこの方がはるかに早く泣きやむ
と語っています。
そう。ここでふと思うのが、
私達は大人なのに、いや、大人になるまでに小学校中学校、高校と
成長してきているのに、何故か相手を「言い負かそう」として
「勝とうと」している生き物なんだ、と気付くのです。

正しいことを言ったからとて、
相手の心にそれがプラスになるかどうかまでを
考えている人は非常に少ないと思います。
多分、これが単純に、「思いやり」というものなんだと思います。

コントロールするのではなく受け入れること。
このことの大切さを、わかりやすくイラスト入りで書かれた
「子育てハッピーアドバイス」は、
全ての母親がコレを読んでいたら、悲惨な事件など起こらないであろうにとも
思えてしまいます。

本など読まなくても、何も知らないからこそ多種多様な人間が生まれ、
育てられ、社会を彩っていくともいえますが。
少なくとも
可哀相な子どもがこの本のおかげで減るだろうなという
予感はさせる一冊です。



明橋 大二, 太田 知子
子育てハッピーアドバイス