無意味せんげん - 山田スイッチ –
山田スイッチは、一切意味を求めません。ちなみに7歳男子と3歳男子を田舎で子育て日記。
2009/08/03 カテゴリー: ブログ。 タグ: ショートーク トークショーで思ったこと。 はコメントを受け付けていません

金曜日、写真家・永野雅子さんとトークショーをし、
発見したことですが。

私のやることには一から十まで、「理由がない」のだなと。
はたと気づいてしまいました。
おお、私には理由がない。
持っているのは情熱だけ。
これって、使いづらい人だよなあ……。

だけど、こんなスイッチかあさんをトークの相手に選んでくれた
雅子さんは、一つ一つ、物事を大事にする人。

理由がないスイッチかあさんと物事を大事にする雅子さん。
雅子さんがよく口にする言葉は「人って必ず死ぬ」ということ。

トークの間は忘れていたけど、
それって、「エッジの立った生」だなってこと。
死のことを考えないでおこうとすると、生の方の輪郭がぼやけてしまうと、
中沢新一さんが以前、ほぼ日の「初めての中沢新一」で
語っておられたのを思い出しました。

永野さんは、そういうことを自分の、今まで生きてきたなかで感じてきていて。
言語にするとあやうくなってしまうけど、
なぜかその感覚をわかっているのです。

そして、旅に出るときの切ない感じや、
一瞬一瞬を生きてる感じを、一つずつ言葉にされます。



「弘前に初めて降り立った時、
この透明な空気感を写真に残そうと思った。」

と、ゆっくりと静かに、語ってくれました。

このお話は一体、どこに終着するんだろう? と。
話している自分もわからなかったことだけど。
最後に言葉が降ってきて。

「ああ、そうか!」と、自分が誰かに
答えを教えもらった気がしたのでした。

私ではなく弘前が、
雅子さんを歓迎していたのです。



永野雅子写真展 記憶