本日の筑紫哲也NEWS23<金曜深夜便>のコーナーに、
江戸東京博物館でのアラーキーの写真展示「東京人生」で開かれた
イベント…上映&朗読 「写真ノ中ノ空」の様子、
「東京人生」会場ロケ、最近のお二人の活動などによる特集が放送されます。
荒木経惟の撮影した空の写真をスライドショーで上映し、
谷川俊太郎が詩を朗読するという企画を
アートコーディネーターの内田真由美さんにお聞きしたとき、
「そんな凄い企画を考えるのは一体、誰なんですか!?」
と心の底から驚きました。いえ、内田真由美さんだったんですけどね。
内田真由美さんのお仕事には本当に、
震えが走ります。
中川幸夫の空中散華……上空から真っ赤なチューリップの花弁をヘリで捲き散らし、
その下で舞踏家・大野一雄が踊るという「チューリップ・ダンス」をこの世に実現させたのも
彼女のお仕事でした。
これを偶然、テレビの日曜美術館で観た私は、
「テレビが壊れたのではないか」と思ったほどでした。
ぜひ、ご覧になって下さい。
「東京人生」を観た日の前日、東京でやまもとゆみさんにお会いしていました。
透明であり続けると言うことは、
透明なバケツの水に、絵の具の筆を洗うように
何色にでも染まれるということ。
何色も混ぜてしまうのではなく、透明な水に最初の筆を洗ったあの、
煙るように色が散っていく美しいイメージが
江戸博で荒木さんの写真を観ている間、繰り返し訪れて。
「さっちん」の写真から膨大に溢れている透明さに
涙が止まりませんでした。
アラーキーの空、そして谷川俊太郎氏による朗読……。
こんな凄いものは二度と見れるかどうかわかりません。
ぜひ、今宵ご覧になって下さい。
「写真の中の空」
谷川俊太郎=詩 荒木経惟=写真 株式会社アートンより発売中
なにもかも失ってもこの空がある
空は母だ
どんなに甘えてもいい 空になら
(谷川俊太郎)
この本の
荒木さんの手書きのあとがきは、泣き妻陽子さんが亡くなった日のことを書かれてあるのですが、
荒木さんの手書きの字に涙が出ます。
「陽子が逝って空ばかり写していた、モノクロームの空の写真に、一周忌の写真展に、カラーインクで着色した。静かな夕焼けを写しながら、陽子を想った。」
(荒木経惟・『写真の中の空』 あとがきより)
この言葉が、手書きになったとき
本当になんともいえない気持ちになります。
アラーキーの手書きの字を、見て下さい。
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1月12日 23:30~0:35
TBS 「筑紫哲也NEWS23」
<金曜深夜便>
「アラーキーと谷川俊太郎と東京」
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